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2023年4月18日 (火)

備忘録ーIKANの参加したIWC本会議の記録 2

2006年

<IWC58回会議 セントキッツ&ネビス>

○ 会議の内容

・議題について日本は今回は小型鯨類の削除だけに絞るとして投票。30対32棄権2(セネガル、グアテマラ)で否決。

・同じく日本提案で無記名投票の導入は30対33棄権1(ソロモン)で否決。捕鯨・反捕鯨互いに同盟国を引き入れ続け、3カ国が70カ国になった。投票結果は僅差。

・RMSでモラトリアムの解除有無と調査捕鯨継続有無で両者折り合わず。作業部会は停止。

・日本の’IWC正常化’提案 「IWCはICRWの求める「適切な資源管理及び捕鯨産業の発展」という機能を失った。IWCを正常化しなければその存在意義がなくなってしまう」ランチタイムに日本が主催して「正常化会合」が行われた。日本がお誘いした国々は、第2IWC の設立を期待していたらしく、日本が「和やな会合にしたい」と冒頭にいったことに不満。日本政府は翌年2月に東京で会合をすると宣言。

・ 所謂「セントキッツ宣言採択!!!

通常、ホスト国への礼儀で、出された宣言をコンセンサスで採択するが、今回は頂上対決の片方の文言(つまり日本の言い分を概ね引用)を主張し、だからこそそのまま受け入れられずに採決にかけられた。結果は33対32棄権一(中国)で採択!!

大体は日本の平常か提案に沿ったものだが、いくつかは何度読んでみても、内容がおかしい。一例として「海洋資源を開発オプションの一部として利用することは、農業の多様化を期待する多くの国にとって、極めて重要である。」ってどういう意味か?「科学的な調査によって示されたクジラが莫大な魚を消費している事実は、クジラ資源の管理は沿岸国における食糧安全保障の問題であり、今や生態系管理は国際的な基準になったのであるから、クジラ資源の管理はより広い生態系管理のコンテクストで考慮されるべき。」

 日本の誘いでIWCに参加した国々は、捕鯨をするつもりはないし、鯨肉も食べたいと思っているわけではない。漁業支援中心の無償支援が彼らの多くにとって重要であり、宣言を出したセントキッツも漁業国ではないからかもしれない。

 NGOについては「食料安全保障と国家発展のための資源利用に関連する主権者の権利に関する問題について、私利私欲のキャンペーンを行う多くのNGOが、政府の政策を指示しようとする際に脅迫を使用することは容認できないとして拒否すること」と全面対決姿勢。

・宣言が採択されたのを受け、日本がホストする正常化会合の他、南アメリカの国々が会合を開き「ブエノスアイレス宣言」を出している。参加した国々の多くは沿岸のコミュニティにおけるホエールウォッチング事業の発展を経験し、零細漁業者にとっての重要性を認識してきた。

・ 南極における調査捕鯨船妨害に関しての抗議提案(日本、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカの提案)がコンセンサスで採択。

・ 最終日に、ホスト国のセントキッツが、会議運営費で8500万円もの赤字ができたので、IWCになんとかしてほしいという要望。

 

○ IKANの活動

・ 開催前に外国人記者クラブで開催した鯨肉のダブつきに関しての記者会見に大きな反応があり、ロイターやブルームバーグの配信によって最終的に100以上の記事が世界的に掲載。IWC会議内でも多くの取材を受ける。

・ グアテマラのNGOとの会話で、日本大使館からの人が、会議前にグアテマラ政府に日本を支持するよう強く迫ったことをメディアが報じ、国内問題に発展。多くの人たちが反対したため板挟みになった政府は、IWCは今回初参加だったが、結局会議の出席を見送ったとのこと。

・ ODAの現場。首都バセテールの浜辺で、魚屋さんと思しき人が板を敷いてしゃがんで魚を捌いている。内臓をもらうため、グンカン鳥などものすごい数の鳥が集まっている。埋立したと思しき向こうっ側では日本の支援した立派な漁業関連施設がぽつんと人気もなく立っているのが見えた。新しい漁業複合施設もまた別に建設中ということだが、首都からだいぶ離れたところで、ゲート前で警備していた女性に「日本の支援は役になってる?」と聞いたところ、「少なくともこの仕事があるからね」という返事。

・ 日本の「正常化会合」、南アメリカ諸国の会合の他に、アメリカのPEW財団が、ニューヨークと東京で「A Change in Climate for Whales」を開催。VARDA GROUPのレミ・パルマンティエとBBCのリチャード・ブラックの進行で行われた会合は、一方の主張を取り上げるのではなく双方の言い分から解決策を見出そうというもの。

https://www.pewtrusts.org/en/research-and-analysis/reports/2008/02/03/a-report-of-the-second-pew-whale-symposium-a-change-in-climate-for-whales

東京会合にはIKANも参加した。

https://enb.iisd.org/crs/whales/pew2/

 

2007年

<IWC59回会議 アンカレッジ・アラスカ>

○ 会議内容

・新たに議長に選出されたビル・ホガース氏の先導で「妥協の精神」と投票回避のための「参加しません」が推奨され、議論の対立点が解決していないのに、議論と投票を最小化。議事は促進されたものの、最終的に日本が脱退宣言を行うことに。IWC副議長の森本稔氏は、日本代表団の座席から、会議に文句をつけるお仕事に専念。

・JARPAIIのザトウクジラ捕獲への懸念から、オーストラリアおよびニュージーランドはそれぞれ環境大臣を派遣。オーストラリアのターンブル環境大臣から、ザトウクジラ捕獲に衝撃を受け、反対署名を集めて自費で会議に参加した13歳を筆頭とする少女たちを紹介、議長に4万人の署名を提出。

・ザトウクジラについては、両国ではウォッチングで人気が高いが、日本で肉としての評価は高くない。さる筋によると、小型沿岸捕鯨のバーターに使いたかったらしいと。実際、ザトウクジラの捕獲は実施されなかった。

・クジラの人道的捕殺に関して、日本政府が「日本は捕殺時間短縮に努めており、半数以上が即死している」との発言に、「え!半数だけ?」と一瞬会場に衝撃が。

・ 下関で否決されてしまった先住民生存捕鯨の5年間ブロックの捕獲枠見直しが議題にあるが、すでに2月の段階で異議を唱えないという日本の立場表明があり、その後での安倍首相(当時)のアメリカ訪問でもそのことが確認されたようだ。グリーンランドが今年も捕獲枠拡大を要求。

・いくつかの投票。南大西洋サンクチュアリ提案−4分の3に届かず否決

・小型沿岸捕鯨で森下交渉官「小型沿岸捕鯨の歴史は、破られた約束の歴史」と発言。まずはモラトリアムの受け入れで、アメリカの排他的経済水域での漁業許可のために仕方なく受け入れたのだが、その2年後にアメリカは自国200海里での創業を禁じてしまった。次に、モラトリアムの見直しを約束の1990年に行わなかった。1992年のRPMは本会議で認められず、前回RMSも停止となった、などなど。

・さらに「木材も自動車も商業流通しているのに、なぜクジラだけは全面的に禁止するのか?」疑問を投げかけた。

・また、メキシコの質問、ミンククジラが生態系に果たす役割はまだ分かっていないのに、という意見に、「(JARPAの調査は)RMP管理にではなく、RPMの改善に役立っている。車に例えれば、燃料のインプットではなく、車の機械そのものを改善する、すなわち、生態系を改善して研究に資することを考えている」

・JARPAIに案する科学委員会での見直しについてのWSの中間会合が東京で開催された。収集されたデータに関しては解釈の違いなどで合意はなかった。南極ミンククジラの個体数推定はまだ。

https://www.icrwhale.org/pdf/SC59Rep1.pdf

・小型沿岸捕鯨での支持が広がらない中、中前明水産庁次長が先住民生存捕鯨を認めながら小型沿岸捕鯨を認めないダブルスタンダードに「もはや忍耐が尽きた。国内議会の羊頭中心に脱退と新機関設立を促されているのでこれを検討する」

・2009年のIWC開催地はポルトガル・マデイラと東京の一騎討ちだった。ポルトガルのプレゼンテーションに続き、横浜の紹介が行われた。が・・・中田宏市長(当時)は「(脱退の可能性を受けて)こういう事態なので招致を辞退する」続き、副議長でもある森本稔代表がこの方針が国のものであることを保証。

○ IKANの活動

・ クジラ害獣説に対抗して「クジラが魚を食べ尽くす??なわけがないっ」というパンフレット(日・英バージョン)を会場で配布。

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