IWCスロベニア3度
10月11日に日本をたち、12日からIWC参加のためにスロベニアに来てる。本会議のみの予定だったのが、格安だったので購入したトルコ航空の予定の便が欠航、代替して提示されたのが2日前の日程だったので、図らずもいくつかの小委員会に参加できた。
会議場で出会った森下丈二教授には「もう来ないと思っていたのに」とさっそく嫌味らしきことを言われたが、確かに長丁場がこたえて、ついた当日はほとんど死にかけていた。旅はキツかったが、宿泊場所である国立マリンバイオロジーセンターピランは、会議場のホテルベルナルディンの隣という好立地で、長い逗留でもなんとかなるというくらいの宿泊費。紹介してくれたNGOにはとても感謝している。
今回の目的は、日本が脱退したのちに、これまで求めてきた方向性、すなわち‘鯨類の保全と管理‘の組織として機能させるという関係者の熱意をきちんと把握したいと思ったからだ。
確かに、日本が抜け、日本が引っ張り込んだ捕鯨ヨイショの国々の多くが参加費を滞納している状態で、しかも世界的なパンデミックによる経済的苦況が参加する国々に重くのしかかっているなか、運営資金の確保は大変むずかしい。今がまさに正念場という感じがするが、私としてはここでIWCという組織の方向性をきちんと打ち出し、クジラの保全・管理の国際機関としてのステータスを確立してほしいと願っている。
日本は、IWCを漁業機関以外のあり方を認めないが、近年、クジラの持つ生態系に於ける重要性が認識されて保全の努力が一層求められるようになってきた。例えば、湿地や森林保全、国を超えて移動する動物の保全を司る国際条約が存在するのだから、そうしたあり方に大きな違和感はないと思われる。また、参加国の代表の人たちやNGOがそうした熱意を強く持っていることが感じられ、これが単なる夢物語ではないことを日々感じている。
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