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2022年10月20日 (木)

IWC2日目

※これを書いているのは4日目なので、みんな南大西洋サンクチュアリを設立できるか固唾を飲んでいる所ですが・・・

 

2日目は、財運の報告と議論。本拠地であるレッドハウス売却問題から始まった。老朽化し、建て替えにもお金がかかるので、引っ越そうという話がだいぶ前から出ており、その話で進んではいるが、まだ買い手が見つからない模様。

2018年以降の財政運営についてと、今後の見通し。

昨日書いたWG-OPで今後のためにいずれの道をとるべきかという3つの選択肢が示されている。

1が支出を減少させて解決する緊縮財政

2は支出を減らすと同時に、参加費等で収入も増やしていくというもの。参加国は2023年に4%、2024年に2%の参加費の増額が提示されている。

3はとにかく収入を増やすというもので2023年には10%増やす。

フロアの議論ではおおむね2の選択肢。しかし、参加費増額に対してはやはりかなり複雑らしく、科学委員会の出費は減らせるのではないか(ノルウェー)とか、更なる小委員会で検討すべき(アメリカ)、勧告は明確な手続き規則によるべき(アンティグア)など、ガバナンスのあり方にはおおむねは合意できるが、細かい詰めまだというところで、木曜日に討議される事になった。

 

次はいよいよ、南大西洋サンクチュアリ。ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイが共同提案し、これまでEUを始め多くの国が賛同してきた提案だ。初めに提案されたのは2001年だったか。粘り強く提案され、フロリアノポリスではここ1番という強い願いで進められたが、叶わなかったものである。なかなか成立しないのはこれが附表修正の課題で、議決には4分の3の賛成票が必要だからだ。

今回もそうだが、反対の多くは「モラトリアムがあるのでクジラは取れないのに、なんでクジラのための保護区が必要か?」というもの。しかし、海洋保護区の必要性はすでにCBDなどの条約で認められており、管理計画等を見れば、取る、取らないの問題だけではないとわかるはずだ。

しかし、中には「貧しい国をさらに貧しく不健康にする」(セントルシア)とか、「鯨に特化するのはWTOに違反する」(アンティグア)ーこれは、国際取引に関係しない話ではとアルゼンチンーとかいう反対派もいて、合意形成は難しいままだ。

ここで特記したいのは、今回の韓国のスタンス。提案の感謝し、原則を理解していること、そして、この提案がIWCが保全機関となることを進めるスタート、という非常に前向きな発言をしてくれたことだ。

韓国はクジラでは捕鯨推進と長らく見なされてきたが、一方で、海洋の保全に関しては真剣に取り組んでいる所だ。COP10で私たちの招聘に応えてくださったリー博士は当時の海洋担当のセクレタリーだ。また2015年には、違法に捕獲され、水族館で飼育されていたイルカを彼らの所属海域に解放したという実績もある。

また、最近、日本でも大変流行したドラマでは、主人公がクジラ保護に燃えており、その影響でさらなるイルカの解放も実現したと聞いている。

こうした世論の後押しで、韓国が本来進めてきた海洋保全の政策が前進することを期待を込めて見ている。

プラスチック汚染問題の提案は、今回のEUを代弁するチェコが提案し、アメリカ、イギリス、韓国、パナマ、インドが賛同国になっている。これについては、国連環境計画(UNEA)でいかに協力して国際的な解決に向かえるか、が議論されており、日本(環境省だが)も決議案を提出するなど積極的に関与を示してきた。様々なスタンスがあれ、大方の国々が問題を認識しており、木曜日には合意が形成されることが期待されている。

次は、食料安全保障問題。ガーナが提案し、ギニア共和国、カンボジア、アンティグア&バーブーダが賛同している。

FAOによる飢餓の消滅に向けての方針に海洋生物及び養殖が必須だとされているので、クジラも資源利用するべきというもの。まあ、一昔前日本はそれを散々吹聴していたし、基本スタンスは「クジラも水産資源」だ。しかし、現在、捕鯨業はほとんどなくなり、沿岸の国々にとっては多分クジラをとるエネルギーがあるなら、小規模漁業者が沿岸で自分たちの取り分を確保するための方策こそ飢餓対策になるはずで、クジラを取ったり食べたりしない国が(アンティグア&バーブーダ代表はこの後の独演会で「自分はクジラ食べないけどね」といっていた)、なんでわざわざクジラ取れるようにしな、と言いたいのか。「飢餓撲滅は重要な課題だけど、IWCが扱う範囲を超えている」というのがもっともな意見で、途上国の権利とか、途上国の現実を知らないとかの意見にアメリカが大人の対応。一緒に提案内容の検討をするという話に進んだ。

最後の提案はなんとモラトリアム解除のための鯨資源保全と管理の推進で、アンティグア&バーブーダの名物代表のデブン・ジョセフ氏の独演会の様相。これまでのIWCにおけるすったもんだから、保全重視に至った現在までを自己流に説明し、皆さんは道を踏み外そうとしている!正気に戻って本来のIWCの目的を全うしまよう。そのための特別委員会を設置しよう、とで何処かのカルトかあ?というような演説。だがこれもオーストラリアが神対応。興味のある国々で、問題整理と検討を行うことになって一件落着。

 

 

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