太地シャチ捕獲から25年
1997年の今日、2月7日に、太地にシャチの家族10頭が追い込まれた。この件については、ブログで何回も書いているので詳細はそれに任せるが、4半世紀前のことであるのに、いまだに強く記憶に残っている。このところ、資料整理を行なっており、昨年10月にも少し詳しい情報を掲載したところだ。
http://ika-net.cocolog-nifty.com/blog/2021/10/index.html
このところ、意見交換ができていないが、関係者の話では1昨年あたりでも、やはり、高額取引できるシャチの捕獲は魅力的らしいことが伺えた。幸いなことに、日本国内での捕獲は止まったままだし、また次の捕獲地になったロシアでも、海外への移動はできなくなったというニュースがあり、また捕獲は科学目的か教育目的に限られ(まだ懸念は残るが)、枠の提示は停止されているというのは喜ばしい。
ただ、それで問題解決というわけではなく、人間活動による海洋の汚染が、世界各地のシャチをはじめとしたクジラ類を苦しめていることは度々ニュースになっている。とくに、海の食物連鎖の頂点にいるというところでは、1990年代からシャチに溜まった高濃度の化学物質汚染が懸念されてきた。アメリカのサザンレジデント個体群の化学物質汚染と餌生物減少による激減は繰り返し問題となっていることは既知の話だろう。
日本の’国際漁業資源の現況’では、とてもたくさんいるかのように書かれているが、現実を見据え、きちんとした科学調査とその上での保全の前向きな施策が望まれる。
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