イルカ2021年度捕獲枠
イルカの捕獲枠が水産庁のhpに公開された。
https://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/attach/pdf/index-27.pdf
昨年8月4日に公開され、10月8日に更新された捕獲枠の総数(10926)に比べて11007頭と79頭の増加だが、カズハゴンドウが昨年10月の枠に比べ、263頭から363頭と100頭の増加、一方で10月の更新の元となったオキゴンドウ の捕獲枠は、91頭から再び70頭にもどっているので、足し引きすると79頭分の増加となる。
ちなみに、オキゴンドウ は小型沿岸捕鯨捕獲枠も20頭分ある。邪推すれば、2019年10月8日の捕獲枠更新は、小型の20頭分を、年度内に捕獲するつもりのない小型捕鯨業者がイルカ漁業者に譲ったのではないか。(更新日の翌日の10月9日、小型捕鯨業者全体にちょうど20頭分の増枠がある。)
オキゴンドウ は、2007年の捕獲枠の見直しの時、「沖合に別の計群が存在する」という根拠で、従来の50頭を70頭に増やしたものだ。ところが、実際のオキゴンドウ の捕獲数を見ると、この設定が妥当とは思えない。
ちなみに2019年の実績は和歌山ゼロで、沖縄で1頭突きん棒で捕獲されているだけだ。
https://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/attach/pdf/research-29.pdf
水産庁のhpでオキゴンドウ の捕獲数を遡って見てみよう。
2018年和歌山ゼロ、沖縄2、2017,2016年はいずれもゼロ。2015年には沖縄で1頭、2014年は和歌山県太地の小型沿岸捕鯨で3頭の捕獲がある。2014年は和歌山県で1頭、2012年はゼロ。捕獲数が2桁に届く方が少なく、2000年までには2001、(和歌山18、沖縄8)、2003年(和歌山12、沖縄4)、2006年和歌山30頭(生け捕り24頭)沖縄5頭、そして2011年の和歌山17頭(うち生け捕り10頭)、沖縄3頭というのが、公開されているプログレスレポートではすべてだ。
100頭増枠されたカズハゴンドウは、主にコビレゴンドウの代替として食肉用にされているが、枠が新設された2017年に156頭、2018年110頭、2019年203頭。「もし万が一、大きな群れが来て枠が消化されていたら」という懸念での’予防的’な措置なのかもしれないが、国民に対しての管理責任という本来的な立場は相変わらず見られないのは残念だ。
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