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2021年4月 1日 (木)

2021年度捕鯨予算

 すでにご存知のように、先日議会を通過した2012年度予算では、捕鯨対策費として昨年同様、51億(5072000000)円が組まれた。捕鯨対策は「水産予算概算要求の主要項目」の5番目の一番下で、主要項目と言ってもそれぞれが主要なカテゴリーからはやや外れた雑多な項目だ。それぞれの予算は以下である。

   「漁業取締体制の増強、国境監視機能等の多面的機能の発揮、捕鯨対策」

    外国漁船対策等         23,061(百万)
    水産多面的機能発揮対策事業    3,000
    離島漁業再生支援等交付金     1463
    有害生物漁業被害防止総合対策事業  500
    漁場環境改善推進事業        205
    捕鯨対策             5,072

 金額に対してはいろいろな意見があるだろうが、例えば、「水産多面的機能発揮対策事業」とか、「漁場環境改善推進事業」など、これからの漁業を考える上で重要な事業と比べ、今後の発展が望めないような小さな産業擁護のための予算としては結構な額ではないかと思いませんか。

捕鯨対策の狙いは以下である。

   <対策のポイント>
    捕鯨業の安定的な実施に向けて、非致死的調査等の確実な実施、

    持続的利用を支持する国との連携や情報発信、

    捕鯨の実証事業の実施等を支援
  

   <政策目標>
    安定的な捕鯨業の実施と国際的な資源管理の推進

(ちなみに、昨年度は  <対策のポイント>は「商業捕鯨の再開を踏まえ、捕鯨業の実証事業の実施、⾮致死的調査等の確実な実施、持続的利⽤を⽀援する国との連携や情報発信、 捕鯨の将来の姿の検討等を⽀援」だった。政策目標は変わらないが。)

 昨年度と比べると、最初に挙げられているのが’非致死的調査等の確実な実施’になっているところが興味深い。また、昨年は’捕鯨の将来の姿の検討等を支援’とあるのを、’捕鯨の実証事業等を支援’になっている。

   (実証事業=実地に適用可能な段階にある技術・システム・制度などを試験し、その有効性や経済性などを確認すること。(gooによる)

 毎度、「将来の姿の検討」ではさすがにまずかろうし、補助金もつけにくいのだろう。

    1の1と2 1.持続的利用調査等事業等
    ① 鯨類の資源評価等を行うための非致死的調査の実施を支援
    ② 寄鯨(座礁鯨等)の調査を支援します。

 南極での致死的調査は中止したが、同じ時期(11月)に、南極における非致死的調査を実施し、先月22日、調査船が帰ってきたと水産庁のHPに出ている。

https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/210322.html

また、北太平洋ではIWCに協力した非致死的調査(POWER)を、いずれも第2勇新丸によって行っている。

https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/200924.html
 

 新たに付け加わったストランディングレコードについては、元々は鯨類研究所が担っていたが、担当していた石川氏の退任により、氏の移動先の下関鯨類研究室にうつって、過去暦も含めてかなり詳細なデータが掲載されてきた。ところが石川氏が同研究室を退任すると、継続するものがなく、詳細なデータ入手が困難な状態となった。今回、予算がついたところで、さらに詳細なデータが掲載されると良いなと思っているのだが、果たしてどうでしょう(現在、水産庁捕鯨の部屋ではヒゲクジラについてはデータを公表している)

 次の関係国への働きかけは3項目で2番目は別として、他の二つは再び鯨研マターと思われる。

○ 国内外研究機関との連携強化
○ 持続的利用支持国等の結束強化
○ 調査結果等の情報発信等

 IWC科学委員会へのデータ提出を公言しており、またNAMMCOにもオブザーバーとして参加するなど、本来のUNCLOSの求めにそうものかどうかは別として、’連携’は行われている。またCCAMLRにおいて、水産庁漁業調査船が音響手法を使ってオキアミの推定数を測定しているということだ。2の2の音響調査等はこれを指しているのかもしれない。

http://nrife.fra.affrc.go.jp/seika/R1/2019-09.pdf


2の2 2.鯨類資源持続的利用支事業
② 音響調査等の新技術開発を支援します。

 事業者への補助金については、今後3年程度で廃止の方向にあると聞くが、今後は’鯨類の資源評価等を行うための非致死的調査(ここはわざわざ太字で印字されている)の実施を支援’など、鯨研をメインとして捕鯨対策費は残されるのではないだろうか。

 一向に終息を見せないコロナのため、IWC科学委員会はバーチャルで開催されるようだが、本会議は今のところ9月にスロベニアで開催される予定である。日本が実施している調査結果を手土産にオブザーバー参加をする予定でいるそうだが、果たしてIWCとしてどのように対応するか、今後の展開を見守りたい。

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