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2019年1月14日 (月)

クジラ・コンサート

ローリング・ココナッツ・レビュー・ジャパン・コンサートの14枚組CDができたそうだ。
これは、1977年、アメリカやカナダで反捕鯨の活動をしている人たちが、アメリカの有名ミュージシャンに呼びかけ、クジラを救おうと企画し、晴海国際貿易センターで実行されたいわゆるチャリティ・コンサートの実録版だ。

収録されているのは、エリック・アンダースン、リッチー・ヘヴンス、ジョン・セバスチャン、フレッド・ニール、テリー・リード、ダニー・オキーフ、カントリー・ジョー・マクドナルド、豊田勇造、泉谷しげる&CHAR、中川五郎、南佳孝withブレッド&バター、久保田麻琴と夕焼け楽団with細野晴臣、上田正樹。
目玉だったジャクソン・ブラウンの曲こそ彼の所属するレコード会社の都合で収録されていないが、そうそうたるメンバーと言える。

私自身は、まだその時はクジラ問題に関わっていなかったので、当時は全く知らなかったことだが、以前、編集していた雑誌「オイコス」には三輪妙子氏の感想が掲載されている。
「76年に、グリーンピースジャパンミッションというので半年間、日本に来たんです。でもその頃は、日本でクジラなんて言っても全然話が通じませんでした。(中略)それに、その頃(海外で)運動をやっている人たちの中には、半日的だったり、反ソ的だったりする人たちがいました。(中略)それはそれでまずいと感じました。」
「謙虚になって、広島に行って原爆のことを知り、水俣に行って、水俣のことを学ぶということから始めました。まず、日本の事情を理解することが先決と思ったんです。」その時に出たのがこのコンサートの企画だった。しかし、「なぜクジラか理解してもらえる状態ではなかったし、事前の宣伝も十分ではないし、蓋を開けたらガラガラ」

企画途中で、グリーンピースは主催を降りたようだが、そのままコンサートは実施された。
その後、何人かに話を聞いたが、「大変だった」とか、「失敗だった」という感想が多かったので、今回、思いがけず、当時のコンサートの様子が再現されるというのに興味がそそられた。
これまで、海外の抗議行動が日本国内問題の解決に資するようなことはなかっただけでなく、嫌われるのがオチという状態だったが、まあ、時間も経ったことだし、歌を理屈抜きに楽しんでもいいか、くらいの軽いノリなのかもしれないが。


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