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2014年11月18日 (火)

新南極海鯨類捕獲計画が

 IWC科学委員会への提出期限(11月20日)ぎりぎりに、日本政府は南極海でのクジラ捕獲調査の新計画案(NEWREP-A=New Scientific Program in the Antarctic Ocean)を発表した。

http://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/pdf/newrep--a.pdf

概要
http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/enyou/pdf/newrep-a.pdf

 まだざっとみただけだが、ICJ の判決を解釈した上での計画作りで、これまでよりも緻密な計画になっているようにはみえる。目的は、改定管理方式(RMP)を適用した南極ミンククジラの捕獲枠算出のための生物学的、生態学的な情報の高精度化と、生態系モデルの構築を通じた南極生態系の構造及び胴体の研究。調査期間は当初計画で12年間で、6年ごとの見直しがある。捕獲頭数は333頭。裁判で指摘された事を受け、枠の算出方法を詳しく示している。
 また、非致死的調査の実施を提示しているが、ミンククジラの性成熟年齢などについての実用性とか実現可能性とか実行可能性とかを調べるとか、致死的調査より結果が得られるのかというかなり否定的な書き方をしている一方で、致死的調査については、ミンクの年齢査定、それに胃内容や脂肪層の厚さなどは致死的調査でないと出来ない、と繰り返し述べている。
 調査海域は、これまで対象でなかった海域を付け加えて、1.5倍ほど広げているようだ。これまでだって、海域すべてをカバーしてこなかった。この海域のどこをどのように調査するのか、不明のままだ。
オキアミ調査は生態系の解明の鍵として今回初めてCCAMLRとの連携がでてきた。調査船は海鷹丸。

 5月にサンディエゴで行なわれるIWC科学委員会でどのように受け取られようと、来年の冬期には許可を発給、調査を実施すると思われる。また本会議が隔年開催になってしまったため、今回IWCで決議された本会議での議論を無視した形になる。

それより何より・・・
 これまで何回も指摘してきた事だが、一体誰のため、何のための調査なのか、最初にすべき説明が一切ない。繰り返しになるが、南極で商業捕鯨を実施したいという主体はないのである。


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