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« IWC65inPortoros 三日目午後 | トップページ | 新南極海鯨類捕獲計画が »

2014年10月17日 (金)

IWC65inPortoros 4日目(最終日)

 最終日の報告に入るまえにちょっと一休み。

 http://natureisspeaking.org/
 この「自然が語る」というショートメッセージのフィルムプロジェクト、CBD/COP12に合わせて
発表されたようだ。人さま(CI)のキャンペーンだが、なかなかよく出来ている。
ご覧の通り、自然に成り代わって話すのはハリウッドの大物俳優たち。(個人的にはエドワード・
ノートンのSoilが良かったかな。もちろん他のもそれぞれなかなかいい)
(日本の有名人も「鯨肉を食べましょう!」キャンペーンなんか手伝ってないで、もう少し
マシなことを考えたらどうでしょうか)

YouTube sharing links to the films:
The Ocean - Harrison Ford: https://www.youtube.com/watch?v=rM6txLtoaoc
Mother Nature - Julia Roberts: https://www.youtube.com/watch?v=WmVLcj-XKnM
Water - Penelope Cruz: https://www.youtube.com/watch?v=fwV9OYeGN88
The Redwoods - Robert Redford and his granddaughter: https://www.youtube.com/watch?v=3e66bnuxV2A
Soil - Edward Norton: https://www.youtube.com/watch?v=Dor4XvjA8Wo

 さて最終日(18日)最初は財運。日本などによる運用に関する技術的な作業部会にチリとオーストラリアが参加。
<財政運用委員会>
財運暫定的な報告は
https://archive.iwc.int/pages/view.php?ref=3461

予算小委員会については
https://archive.iwc.int/pages/view.php?ref=3541

 資金の欠乏しているIWC運営にとっては、実際膨らんでいく予算と、どのように予算を削減していくかは大きな課題だ。事務局スタッフの削減や銀行手続きの変更などで削減努力を行なうことなどの報告。また隔年開催による予算の編成、守秘義務のある財運に関する資料の締約国へのリスト送付に手続き規則の変更などが必要、などなどの報告がなされた。科学委員会に関しては、鯨類保全・管理に関する調査の増加に対しての予算の不足と保全に関してのボランタリー基金による運営の限界について。
 議論の概要はサマリーにあるが、参加国が増えたに関わらず、いつでも資金繰りがなぜか非常に悪い。今回のNGOの参加費は580£と10万円を超えたが、これは他の国際会議と比べて高すぎると思う。しかも、2016年には再び値上げで600£になるようだ。作業部会を設置して経費節約に務めているようだし、確かにコスト削減努力は(以前のように紙資料はなくなり、今回は投票用紙さえなかった!)しているようだが・・・

 オーストラリアが調査捕鯨についてのレビュー会議開催費用は発給国が支払うべきでは?と意見。
アメリカは、将来的な調査捕鯨のレビューを(科学的なメリットがあったかどうかなどを見る)ちゃんと評価した方がいいから予算に含めようと言う意見。
 日本は、ANNEXPに従ってレビューを行ったが、2月の評価会議に関しては日本が負担したと発言。8条の権利に関して追加的な制約を課すものであってはならないので予算項目に含めるべき。
 NZが原則として発給国が負担すべきだが、同時に科学委員会のもとで開かれるべきと意見。
日本は長期、短期的に問題が生じると意見。科学委員会開催の時であれば、報告書作成はANNEXPに従って100日前に提出しなければならない。また、コスト負担については関係国と協議するが、科学委員会の責任で開催されなければならないと考える。
 議長が、日本と関係国での協議を提案。

 財運の続き。メディア負担を無料にするという報告。市民参加については66回に見直し。アンティグア&バービューダがオブザーバ−の負担について支持を表明。途上国の参加に障壁があるのに比べ、先進国はその国の目的を進めるためにNGOを利用している、と。透明性や市民参加は支持するが、同時に途上国にも同じ利益を。

 議長が、途上国参加に関しては2011年に作業部会が組織され2012年に議論があったが、参加が少なく有益な勧告がでない。包括的な提案がでていない。
ギニアは提案を出したいが、公用語がフランス語なのでむずかしい。いくつかの国が提案をまとめる作業に立候補。
 ボランタリーファンドに関して、アンティグアが自主的なファンドの設立は、利用のしかたで貧困国への影響が大きくなり問題があるとコメント。使い方についてもレビューが必要で。そのうちの数%は全体活動にまわすべきという意見。
 アメリカはファンドなければ関与が難しい人たちのために必要なものだと主張。連携して技術なdの向上のため、ASW作業に関連する人たちでハンター組織を作った。提案があれば60日前までに提出すべき。日本はアメリカに賛同。閉会期間中に議論するべき。

 次回会合日程として、科学委員会は2015年にサンディエゴで開催する事に決定。ビューローの構成メンバーが4名席が空いている。

 NGO発言。キャンペーンホエールから、ら網(漁網に絡まるクジラの解放)ネットワークのトレーニングなどに17団体が17000ポンドを寄付するという報告。

 NZが発言。2014年予算については、1年間SORPを優先し、そのコーディネータへの資金の提供を検討してほしい。
 保全委員会からはその負担が増えており、ミーティングの時間も半分にしている、チリが年次会合に行うべきではと提案。また、ら網とマリン・デブリス(海洋ゴミ)の関する作業に支援が必用。

 オーストラリアが日本とNZでの協議でJARPAIIレビューについて科学委員会から拠出する事で合意。

<決議>
・チリ提案の市民参加と透明性
日本はコンセンサスを受け入れると同時にNGO行動規範についてきちんと記録に残してほしいと要望。
コンセンサスで採択。

・科学委員会について
 アイスランドが小型鯨類の管理はIWC権限外であると発言。NAMMCOで保存管理を行っており、大型鯨類に関してはRMPが唯一重要な作業である。決議案は保全に偏っており、限られた時間内での合意に苦慮した。コンセンサスをブロックしないが、科学委員会の予算への影響がないことを望む。
日本は小型鯨類はIWC管轄外だという基本的な日本の立場は変わらないと発言。
 他、ロシア、ノルウェー、アンティグアなど’持続利用派’はコンセンサスはブロックしないが小型鯨類は管轄外で立場が一致。ギニアはIWCでの負担が大きいとコメントし、小型鯨類の管理に余分な負担がかかる事を懸念。
 しかし、コンセンサスは誰にもブロックされずに採択。

・特別許可のもとでの捕鯨について
 NZが会議の効率化に寄与できると思ったがコンセンサスを得られなかった事を報告。日本が建設的な議論があった事を評価しつつ、受け入れられないおおきな問題があったと報告。
 アンティグアが決議案は2つある(保全と管理)ものの一方に偏り、急進的になりすぎると批判。先に進めるためには不要の対立を生んだと主張。
 アイスランドは8条の内容を越えるもので、科学調査は認められるべきと意見ノルウェーも科学委員会が保全・管理に寄与するという主張は狭義に過ぎると意見。
 NZが議論が尽くされた。将来委員会が議論となった内要についての結果を明らかにしていくだろうと採決を希望。

 35対20棄権5で採択

日本:南極海での調査データは必要不可欠なものだ。農水大臣の支持により、日本は2015年から開始する新計画を策定予定だ。ICJの判決に基づいて関連国際法に則った計画を作る。
オーストラリア:採択された事を歓迎する。判決が科学プロセスに反映される事を望んでいる。決議内容は捕鯨に反対したものではない。将来的には科学許可が決議に基づいて実行される事を望んでいる。また、新たな計画の予定については、科学委員会が決議内容を反映するよう、議長と専門家パネルには決議のコピーを送付してほしい。
アンティグア:建設的な意見が盛り込まれず残念。コンセンサスを持たない決議は組織内の意思決定に影響を与えるべきでないとICJ判決は言及している。

(以下、最初に書いたように、ラテンの国々にとっては苦渋の選択だったのがわかる)
アルゼンチン:判決に関わるものではなく、特別許可そのものについての決議を求めてきた。今回は賛成したが、特別許可についてはモラトリアムを尊重し、致死的ではないものを求めていく。
コロンビア:決議はまだ様々な解釈が可能であり、非致死的調査を求めるものとしては賛成できなかった。
エクアドル:棄権した。コンセンサス作りに感謝している。調査は保全に会うものに変えるべき。
メキシコ:賛成したが次のステップが重要だと考える。持続的な海洋資源の利用については他の手法がある。
ブラジル:ICJ判決との一貫性を求める。捕獲調査に反対だ。
ドミニカ共和国:鯨類の生命を守りたいという堅固な立場である。
韓国:NZの努力に感謝。中長期的な観点から検討していきたい。コンセンサスがないことが残念である。

・食糧の安全保障に関する決議案(ガーナ)
 鯨類資源によって世界の飢餓軽減を図りたいという提案。これまでのところコンセンサスは難しいと提案国のガーナ。
アンティグア:決議を支持する。沿岸国の食糧事情を考え(クジラも)利用を考えるべき。NGOは何十億もの利益をもたらすからとホエールウォッチング事業を支援する。しかし、NGOは沿岸国より高いもうけを得ている。誰が恩恵を蒙るのか考えるべき。
(議長が限られた時間内で終わらせるためには長い発言は控えるべきと意見。この後、議長はどうやらアンティグアに嫌われたらしい、口もきいてくれない!と冗談)
ノルウェー、ギニアなど捕鯨推進側から支持の意見。しかし一方で飢餓の問題をIWCの権限を逸脱している、むしろFAOなどの国連機関の管轄ではないか、という意見がアメリカやモナコ、エクアドルなどからでる。
ガボン:クジラが世界の食糧危機を救えるとは考えられない。先住民に関しては保証されている。むしろ食糧危機に対しては漁業の生産性を向上させる方が有効ではないか、と発言。
コートジボワール:IWCは地球の真の問題にフォーカスすべき。含めないのは倫理的に問題がある。
イタリア:コンセンサスを得るために十分な議論が行なわれなかった。EUは文書で意見を提出したが、反映されていなかった。この提案にはモラトリアム解除につながる文言が含まれているようだ。リオ+20で海洋資源の利用について合意がなされたが、持続的利用には生物多様性と環境保全が含まれており、将来世代のためには予防的なアプローチが欠かせない。だが、今後も協議を重ねる用意はある。
コスタリカ:我々も途上国であり、食糧安保と人権に関してはあらゆる国際機関で発言してきた。しかしこれはIWC内での課題ではない。
(議長がガーナに判断を求める)
ガーナ:食糧安保の重要性については理解してもらったと思う。ディスカッションの幅を広げるべき。閣僚会議で決定したものなので文書を修正する必要がある。閉会期間中に検討し、2016年に再度諮る。

・南大西洋サンクチュアリ
ブラジル:2国間あるいは地域会合を継続し、IWC以外の国も含む沿岸国がその管理計画に参加している.モンテビデオ宣言にもあるように、この決議は食糧安保にも貢献しうるものだと考える。しかし、残念ながらコンセンサスが得られなかったので投票にかけたい。

投票の結果、賛成40、反対18、棄権2で、附表修正に必要な4分の3の支持は得られなかった。

いくつかの国が投票に関してコメント。
デンマーク:EUとの協議をもとに賛成した.しかしこれを前例としたくない。
ギニア:モラトリアムがあるのにサンクチュアリを作る事は理解できない。
モナコ:食糧安保に貢献できるサンクチュアリ提案に食糧安保を推進する国が反対するのはなぜだろう?
ブラジル:毎回サポートが増えている事に勇気づけられている.科学的情報を収集し、漁業に貢献していく事で設立を目指す。2015年の科学委員会で提案を検討することを願っている。

・南大洋サンクチュアリ
科学委員会議長:手続き上の助言が必要。保全委員会がどのように外部の専門家を生かしているのか。
オーストラリア:科学委員会の作業を外部専門家が評価。保全委員会が勧告を出すという作業。ただし、外部専門家の評価の内容は役に立たなかったので、今後は適切な専門家を選ぶにはどうするかという事が必要。科学委員会のメンバーを検討。
日本:外部専門家の活用についての意見にも相違がある。人選については議論を行ないたい。
アンティグア:既存のものについては評価するが新たな提案には手続き規則が必要。
オーストラリア:委員会で提案し、保全委員会で採択されたものを直近の会合で採択する手続き。外部の関与をどうするかという科学委員会の質問に関しては作業手法上どのような専門家を選択するのかで決議とは異なる。

・日本の小型沿岸捕鯨の附表修正
日本:RMP で持続可能な計算枠が作られた今回提案はEEZ内の操業で国連海洋法条約でも主権国の主権が認められているところ。提案にそぐわない発言もあった。投票に付したい。

 投票結果は賛成19反対39棄権2で否決。
(議長が日本は過去20年間も提案し続けている。自分は鮎川にいったこともあるので残念と発言。でも本当は否決され続けるのがこれまでの日本の方針では?!)

アンティグアが一方の側だけ資源が使えて一方は使えないのはおかしいとして、今後もサンクチュアリに反対し続けると宣言。
日本は、どこが反対するのかどんな理由か正確なところが知りたかったと発言。それについてそれぞれのレベルで対応していく。RMPに基づく持続的な捕獲枠を土台にプロセスを進めるため閉会中の作業部会を組織する。すべての締約国に門戸を開き、透明な進行でなぜ捕鯨に反対するのか、非科学性が明らかになるだろう。などなど。
加えて、日本では与野党すべての議員が捕鯨に賛成であり、議連メンバーは100人にものぼる。首相もその一人、捕鯨推進には政治的なニーズがある事、今回の結果によって今後政治的な関与が強まるだろうという予告。こうした踏み込んだ話はもしかしたらSOSかも?とさえ思わせる森下さんのやつれぶり。
(この後、参加していた日本の議員と太地ご一行さま退場。午前中に帰る話は他から聞いていたが、まあそれにあわせて採決に伏して、ー予算獲得のためーこんなにがんばっているのに、というポーズをしっかりと見届けさせるつもりだったのだろう、と推測)

 昼休憩を挟んで午後は残りの議題。
・科学委員会議長交替

・クジラの人道的捕殺法と関連する福祉についての報告書採択

・違反について
議長がASWに関する手続き上の問題に言及。オペレーションエフェクトネス(?)委員会で対処。

・科学委員会の報告採択

・保全委員会議長交替

・アルゼンチンの意見(グリーンランド捕獲が違反であるという事)については、2016年以降に対処すると議長がコメントし、違反委員会の報告も採択。

・ASW報告と勧告採択

・財運委員会
 参加メンバーの確認。財運委員長アメリカ、副委員長はメキシコに決定。
報告と勧告を採択。

・本会議議長選出
本来、議長となるべき副議長のフレデリック・チェマイ氏が急病でスロベニアから急遽ベルギーに帰国したため、ベルギーが声明を出し、次期議長にスイス代表のブルーノ・マイニニ氏を推薦し。コスタリカが支持したので決定。スイスが副議長に森下氏を推薦し、ガーナが支持し、これも決定。
(保全委員会で船との衝突など保全を熱心に推進したベルギー代表のチェマイ氏は、この後9月30日に逝去されました。53歳という若さでした)

ビューローはスイス、日本(正副議長)、ラテンからウルグアイ、アフリカからガーナ。オセアニアからオーストラリア、カリブからセントルシアと財運の正副議長(アメリカ、メキシコ)で決定。

・エクアドルによるホエールウォッチングでの地域おこしにつての映像。貧しい漁村にザトウクジラの研究者が調査・研究に住み着き、漁業者とともにウォッチング産業を興して成功する(最初に書いたように、日本語通訳なし)。
議長が次の開催地は決まっていないから、是非エクアドル手を挙げてね、と声かけ。

・本会議サマリーの点検。いくつかの文言修正。
http://iwc.int/private/downloads/192hiqnljnoksok0oswsks4oc/IWC65%20Summary%20of%20Outcomes.pdf

科学委員会は2,015年月20日から6月4日までサンディエゴで開催予定。

(そういえば、10月に行われるはずの新JARPA計画の専門家検討会議。10月半ばだというのに風の噂もなし。日本は確か、繰り返し林(元)農水大臣の指示で透明性を高めてプロセスを公表とかいっていたが、日程さえ聞こえてこないのはなぜ???)

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