新しい提案
9月2日、外務省と水産庁が南極での調査捕鯨の新計画を発表したようだ。国際司法裁判所の判決により、今期(2014/2015)は目視調査のみだが、来期(2015/2016)の調査は、ミンククジラのみの捕獲で、頭数も数年かけて厳密に再計算するという事で、枠の再計算に必要な捕獲頭数(?)を11月に発表する予定だと言う。まあ、これまでの調査は肉の販売で継続するという前提だったが、完全に崩れてしまった。それではやめればいいものを、議員さんの熱い思いで継続。つまり、国費を使っての調査捕鯨となるので、数を増やす必要もないわけだ。
ただ、以前から私たちが言ってきたように、南極海で商業捕鯨をする企業など既にないのに、何のため、誰のための調査か?南極に固執すれば商業捕鯨が再開するのか?というかなり初歩的な疑問には答えがない。
そんなおり、捕鯨協会が新たな調査捕鯨礼賛キャンペーン映像を作成し、捕鯨議連に鑑賞させたという。これまでのキャンペーンの総集編という感じで、まず食糧安保(クジラ資源があれば将来的な飢餓を解決できるらしい→未だに商業捕鯨時代の乱獲の影響から完全に回復していないのに、以前日本が主張したように、ゴキブリのように増えると考えてか???)、クジラ食害説(2009年、日本代表代理が「日本は一度もそんなことを言っていない。影響が’あるかもしれない’から調査をするのだ」と否定した’クジラが貴重なお魚を食べちゃう!’説を復活させている。以前と違うのは、クジラが大型魚と競合して小魚を食べるので大型魚に影響するようなイメージを作り、もっともらしく再構成していたところ。だいたい、どこのクジラを間引いたら、漁獲高が増えるのだろうか?まさか、南極でクジラを間引けば、日本の沿岸のお魚が増えるとか思っていませんよね?
毎日の記事にあったように、まるで南極で日本がクジラを捕らなければ、科学が解明できない、見たいなへんてこな意識にこうした食糧安保やクジラ食害が加われば、またしても科学音痴と笑われる事間違いなしだと思うのですが。
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