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2014年7月31日 (木)

報道のウソ

 私たちがいったんいい加減なことを言ったら、信用がなくなることは分かりきっている。だから、出来る限りきちんと情報を流そうという努力をしている。
 しかし、メディアに関して言えば、(お上にたてつくような内要でなければ、だが)結構いい加減なことを書いてもとがめられないらしい。

 例えば今日の毎日の月刊なるほドリ。「月刊NEWSがわかる」で『日本の捕鯨はどうなるの』という1ページの記事で、3月31日の国際司法裁判所の判決に関して『オーストラリアの主張を全面的に認める判決を出した』とし、「否定された『科学調査』」の小見出しで、「今回の裁判で科学調査のやり方が否定された痛手は大きい.科学的な資源管理に意味がないと見なされれば、マグロなど他の水産資源を末永く利用する道が遠のく」と結んでいる。 

 3月の判決は、JARPAIIに関して双方の言い分を聞いた上で、その目的を『科学目的ではない』と総合的に判断した。「科学調査のやり方が否定された痛手」というものがどんなものかは知らないが、やり方が否定されたのであればその方法を再度点検すればいいだけの事で、「科学的な資源管理に意味がない」とはだれもどこでもいっていない。事実、日本政府の中には判決は五分五分かそれ以上と判断している人もいるくらいなので、きちんとした反省なしにまたぞろおかしな‘科学’調査の提案をしそうで困った事である。

ちなみにニュージーランドが第65回IWCに提出する、今回の判決がよくわかる決議案がある。ぼちぼち訳したいとは思っているが、この記事を書いた人にぜひこれを読んでもらいたい。
ニュージーランドの決議案
https://archive.iwc.int/pages/view.php?ref=3452

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