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2014年6月13日 (金)

本島にイルカ村・・・

 「丸亀市沖の本島の屋釜海岸に今夏、イルカと触れ合える施設「本島イルカ村」が誕生する。同海岸には既にイルカ13頭を飼育する小割いけすが整備され、7月20日のオープンに向けて調教が本格化。地元では人々に癒やしと夢を与える「新たな観光の目玉に」と期待が高まっている。オープンに先立ち、6月15日には地元の子どもや関係者ら約100人を招いて開設式を行う。」

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20140613000145

 夏が近づくと、毎年このようなとんでも企画が始まる。「癒しと夢を与える」、「子どもたちに・・を学ばせる」とか、「子どもからお年寄りまで世代を超えた・・・」「地域活性化」など、反論しにくいようなうたい文句で、メディアなどにとって口当たりの良い情報として受けているのだろう。

 太地で捕獲されたイルカをいけすで飼育して、子どもたちに「イルカの生態」について学べるプログラムなどを行う、というが、12m四方の子割りいけす4基に13頭のバンドウイルカとかマイルカを入れるという。イルカの生態を知っていればいけすで飼育したり、餌やりやふれあいをするなどという事がどれほど野生動物としてのイルカの姿を間違って伝えるのか分かりそうなものだ。これは断じて東西の文化の違いではなく、想像力の欠如の問題だ。

 イルカの捕獲の問題については今更言うまでもないが、母系の群れを一網打尽に追い込み、その中から、まだ乳離れするかしないかという子どもを捕獲し、餌付けを行って国内外の水族館に販売している事が国際的に問題となっている。この5月にスロベニアで開催されたIWC科学委員会でも、再び太地におけるイルカ捕獲が問題とされ、古いデータを使って捕獲枠を算出するのではなく、きちんと調査すべきだという勧告が出ている。
 
 こうした不都合な事は業者はもちろん言わないし、国も何回勧告が出ても知らんふりだ。イルカに餌をやったり、触れるというペット感覚の教育が、現在の日本の野生動物についての無理解を生む元だが、環境省も意味の動物については水産庁に遠慮して何も言わない有様だ。

また、この運営母体も気になる。

「イルカ村を運営するのは、水族館へのイルカの貸し出し・販売などを手掛ける南北貿易(神戸市)。同村では、イルカを飼育・調教するとともに、同社としては初めてとなる触れ合い事業を実施。地元の本島漁協と連携し、昨年7月から準備を進めてきた。」
とある。この会社、ネットで見たところでは、動物園等で飼育される希少動物の輸入、移動などを手がけているところのようだが、太地公社と提携してイルカの貸し出しとか販売もしているようだ。
水族館での一定の飼育条件を満たさないようなこうした「企画」をあちこちで売りまくらないと良いのだが。

 
 

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