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2014年6月 9日 (月)

移動性野生動物の種の保存に関する条約

 先週の金曜日(6月6日)開催された衆議院環境委員会で、移動性野生動物の種の保存に関する条約(通称ボン条約、またはCMS)の批准についての質問をしてくれた議員がいた。


 衆議院TVインターネット審議記録
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=44002&media_type

 「河野正美、(日本維新の会)10時 03分~40分」

 ボン条約については、中継をご覧になればお分かりのように、1983年に発効したものの、未だに批准されていない国際条約である.移動する海鳥やウミガメ、クジラ類を国を超えて保全を考える上で、また貴重なデータを共有できる非常に重要な条約である。ちなみに、同様の環境保全の条約に関しては、ラムサール条約は1975年、生物多様性条約は1993年と発効と同じ時期に批准、加盟している。
 これまで、ボン条約の加盟を渋ってきたのは水産庁で、その理由は同条約にクジラが入っているというのが大きな理由だと関係する官庁の役人から聞いてきた。
 生物多様性国家戦略の議論においても、繰り返し扱っている種に「我が国と異なる考え方がある」ので批准しないと書かれてきたが、一方で環境省としては、条約そのものの批准に至らなくても、「継続的な情報の収集に努め、必要な場合には、本条約又は関連する協定・覚書への対応も検討します。(環境省、外務省)」と言う立場だ。

 今回議論でも、主に支障があると答えたのは水産庁で、具体的な問題として、これまで取り上げられなかったアオウミガメの小笠原での漁獲とウミガメ全種、及びアホウドリやミズナギドリの漁網混獲がある、また商業捕鯨再開の可能性ため、批准は出来ないという答弁だった。

 また、混獲はFAOでやっているからという事だが、種の保全と食料問題では切り口は違うし、答えになっているとは思われない。実際、もし混獲が問題であれば、ボン条約を批准し、回避策を考えるというのが普通の筋道ではないだろうか。

 「えっ?」と思ったのは、商業捕鯨再開の可能性についての具体的な対象としてあげられたのがイワシクジラとマッコウクジラだったからだ。
 確かにイワシクジラは附属書1にあげられているが、すでにIWCで捕獲が禁じられており、ボン条約の批准に選って支障が出るものではない.また、マッコウクジラについては、附属書に入っていないし、また、商業捕鯨が再開されたとして、捕鯨業者的にも厄介なのがマッコウではないかと思われる。大きいから捕鯨船の規模も大型でないと難しいし、PCBや水銀で汚染されているのでこれまでも北の調査ではいやがられて余り捕獲されていない(今回、枠を0とした)し、肉の需要は少ないし、主たる利用目的だった油脂についても新規に市場を開拓するのは相当な無理があるだろう。同じくIWCで捕獲が禁止されているので、あえてボン条約批准で問題が出てくるわけではない。

 むしろ、ボン条約で引っかかってくるのは、IWCの管轄害の沿岸小型鯨類で、これも附属書1に掲載されているのは(私の見間違い出なければ)バンドウイルカだけだ。もちろん、ワシントン条約でやっているように留保措置もとれる。むしろ面倒なのは、イルカ類についてやいのやいの言われる事だろうとは思うが、今回小型鯨類については全く触れられていない。

 これは回答したもとIWCコミッショナーの香川水産庁次長の見識のなさか、それとも意図的なものか(どうしてかは不明だが)。いずれにしても、ボン条約問題に関しては、相当いい加減にあしらわれて30年というのが明らかになった今回の議論だった。

 

 

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