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2012年10月25日 (木)

復興予算奪還プロジェクト

昨日、「みどりの風」による復興予算奪還プロジェクト立ち上げの記者会見。

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/37138

「復興予算が被災地の支援に適切に使われるように、現地の声を聞きながら超党派で問題提起をしていく」

「事業仕分けとは異なり、どの事業をなくすとかそういう問題でなく、根本的な構造について検討していく」「批判したりもぐらたたきをするところではない」

「これまで執行された予算について奪還することは考えていない(会計検査院のしごと→宿題としたい)。23年、24年についての問題点をあぶり出す。執行に至っていない事業については検証して「はがす」可能性。
25年度については必要なものとそうでないものを検証し、提言していく」

こういう動きは大変いいと思うのですが、具体期に何ができるか、私のずさんな頭では結局分からなかった。
事業の検証で、まず大事なのは、その事業そのものが必要かどうか、それから、その事業が必要であっても、復興予算を使って執行されるべきものなのかどうか、という二つがあると思う。

既に復興予算として適切かどうか、ということについてはかなり議論が進んでいる。一方で、もともと不必要な事業かどうかの検証は進んでいないように見える。

2012年10月24日 (水)

復興予算の使われ方ー衆院決算行政監視小委員会

 昨日行われた衆院の決算行政監視小委員会の動画(調査捕鯨関連)を見てみた。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm19186004

 佐々木農水副大臣から、鯨類捕獲調査安定化推進対策事業への予算措置について、説明が行われた。

<鯨肉の供給>
 すなわち、昨年の災害で壊滅的な打撃を受けている石巻周辺地域では、鯨肉の加工や関連作業がその原料の過半を南極海調査捕鯨による鯨肉供給に頼っている。

 議員から、石巻の加工会社の社長によると、使ってるのは周辺海域の鯨肉で、南極のシェアは数%では、という突っ込みがあり、それに対して鯨肉のシェアは南が43%、北が36%、沿岸小型が9%で、12%が輸入だという農水大臣の説明に加え、再び本川水産庁長官が2年前のデータでは南極(ミンク)が2000トン、北太平洋(北大西洋に聞こえた)が1700トン(イワシとニタリ)で小型沿岸で417トン捕っているがこれはツチクジラ。鮎川で水揚げされているのはツチクジラなので、その加工会社の人はこのツチクジラを扱っていると説明。ミンククジラは南極からの供給が不可欠だという点を強調。

 小型沿岸捕鯨の人たちが地域協議会を立ち上げて政府の補助受け、沿岸でミンククジラ対象の調査捕鯨を実施しているが、この答弁はわざとかどうかは知らないが、この業者たちが実施する沿岸調査と、彼らがこれまでも実施してきた産業としての小型捕鯨(まあ、どっちみち変わりはないか)をごっちゃにしている。
 南極での捕獲を「正当か」する新たな戦略のようにも見えるのだが、これはどこからきたのだろう?本人の発案か?それとも周囲の官僚?

<18億円の根拠>
 一方で、22年度には南極での調査捕鯨が反捕鯨団体による妨害のため、途中で切り上げざるを得なくなり、捕獲した副産物の販売量が落ち込み、その売り上げで継続してきた事業の継続が困難になった。
(鯨肉が余っているという話もあるが、という議員の疑問に、種類による、余っているのはツチクジラやイワシクジラ、ニタリクジラ)
副産物によって石巻の復興に寄与するためには、調査捕鯨を安定的に継続する(科学調査の必要性ではなく、ミンククジラを供給する)必要がある、よって、昨年度の第三次補正予算で調査費用の一部18億円を負担した。実施された事業による副産物は、石巻の復興に役立っていると考える。

 捕鯨議連の小野寺五典議員が、こうしたやり方で迷惑しているのは捕鯨に関わる人たちだと発言。漁港が壊れ、解体しても冷凍保管する倉庫もない状態で、クジラに多くの予算がつけられたと聞いて、地元の人たちは当惑している、と。

 漁港の復興(沈下)については、国費で100%かさ上げするそうです。復興予算を早急に返してもらって、ぜひともやるべし!

<今後の措置>
 この間の批判をふまえて関連産業への効果の発現に務め、また、今後は通常予算で支援を行う、という副大臣の発言に、再び議員から、それは復興予算をどさくさまぎれに入れたと暗に認めているようなものだという指摘。さらに、一般会計で要求しないとあるが、23年度捕獲数も21年度の半分なのに、一般会計では要求しないというのはなぜか、ということについては売り上げ(不足)に対する補填はしない。しかし、監視船の借り上げは必要な措置なのでその分は要求する。その分を入れて予算は11億円獲得しているということだ。

 議長が、売り上げがその年単純に落ちたのではなく、もともとの運営予算が足りないのではないか、と指摘し、システムをきちんと説明しなさい、と要求する場面もあった。議員からも、21年度も22年度も収支はマイナスで、その上で23年度の8億7千万円の債務超過が出ている。経常収支の赤字の補填ではないのか、という指摘もあった。

 それについては、企業の経営体質の改善を要求し、職員のコストカットや省エネや鯨肉の付加価値付けなどで健全化を図るという。
 これが要するに水産庁の苦肉の策の「もうかる漁業」へのご招待というわけ。万が一赤字が出ても、その9割までは政府が補填。

 また、本川長官は9月決算についてはまだ提出されていないが、マイナスにはならない(補填したのだからそうでしょう)予定だと言うことだ。
 これについても、早く出してほしいものだが、議員の皆さん、なんでこんなおかしなことになっているのか、と言う疑問はこんな答弁で氷塊したのだろうか?

 そもそもこうした事態を招いた元(というかこうした結果が必然である)である調査捕鯨について、全く疑問が出てこないのもなにやら情けない気持ちがする。

 

2012年10月19日 (金)

調査捕鯨の予算は見直されたか?

毎日新聞 2012年10月19日夕刊
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20121018dde001040015000c.html
毎日:東日本大震災:復興予算問題 鯨調査費「見直す」 参院決算委で副農相釈明

「佐々木副農相は「(捕鯨業者が集まる)宮城県石巻市の復興に資する」などと
説明した上で、今年度予算では一般会計に変更したとして理解を求めた。」


毎日新聞 2012年10月19日 東京朝刊
http://mainichi.jp/opinion/news/20121019ddm003040104000c.html
毎日:クローズアップ2012:復興予算の参院委審査 疑問符付き事業、次々
 政府、野党に責任転嫁

「 平野達男復興相は「来年度予算は被災地の復旧復興に真に必要な事業に絞り込
んでいく。国会での議論なども参考にしながらこの方針で臨みたい」と表明。し
かし、今年度予算で一般会計に変更された農林水産省の調査捕鯨安定化推進対策
費を除き「見直し」が約束された事業はなかった。」

ー記事の一部引用ここまで

 復興予算の不適切な使われ方についての攻防は続いているなか、幕引きされてしまいそう
なものが調査捕鯨に使われた予算問題である。

 政府は毎年、一般会計から5〜7億円の調査捕鯨の補助金をつけてきた。
これが赤字財政の鯨研を救うのに不十分だとして使ったのが昨年の復興予算
22億8千万円だ。だから、今回問題とされたから「変更」されたものでは決してない。

 一般会計として水産庁が既に予算要求している金額は11億円。しかし、財務省が
なかなか首を縦に振らない状態のなか、水産庁が次の一手としてだしてきたのが
「もうかる漁業」の仕組みを使った鯨研の支援だ。

http://ika-net.jp/ja/ikan-activities/whaling/255-prftblfshryassprtforsrw

この計画内容がNPO法人水漁機構に掲載されると言われてから2週間余。いまだに
詳しい内容は公開されていない。復興予算問題が片付くまでは、公開できないの
では?と勘ぐってしまうほどだ。

 折角これまでがんばって復興予算問題を追及してきた毎日新聞が、昨日の農水副大臣の
答弁を追求しないまま鵜呑みにしてしまったことは残念でならない。ぜひ、この「もうかる
漁業」についても、追求してもらいたいものである。


2012年10月18日 (木)

お金は返ってくるの?こないの?

 毎日のように、復興予算の不適切な使用についての報道があり、その筆頭に揚げられる鯨類捕獲調査への支援(最も、報道の多くは調査捕鯨への妨害対策と限定している向きがあるが、「対策費」とてどのみち共同船舶、果てはその船を使ってきた鯨研に資するわけだから、調査捕鯨にお金をつけたことを問題にすべきなのだ)

さて、今朝はこんな記事もでた。


ttp://mainichi.jp/select/news/20121018k0000e010188000c.html

復興予算:鯨調査費「見直す」…参院決算委で副農相釈明
毎日新聞 2012年10月18日 11時47分(最終更新 10月18日 12時11分)

 参院決算委員会は18日午前、東日本大震災の復興予算が被災地以外にも支出された
問題について閉会中審査を行った。国会がこの問題を審議したのは初めて。

 問題視された事業の一つである「鯨類捕獲調査安定化推進対策費」について、佐々木
隆博副農相は「各方面から(被災地の復興に資さないと)厳しい指摘が出たことを真摯
(しんし)に受け止め、見直すべきところは見直したい」と釈明に追われた。

 (中略)

 佐々木副農相は「(捕鯨業者が集まる)宮城県石巻市の復興に資する」などと説明し
たが、蓮舫氏は「あまりにも不適切だ」と追及。佐々木副農相は、今年度予算では一般
会計に変更したとして理解を求めた。

記事ここまでー

ご存知のように、この補助金支出は鯨肉の販売不振で債務超過に陥っている鯨研支援であり、民間の経営破綻を一般会計の支出で何とかする行為自体不適切なものだが、それにしても、もう使ちゃったお金はどうなるのだろう?返す?

2012年10月15日 (月)

復興予算の使われ方(何でもっと早くに)

 昨年、IKANはグリーンピースとともに昨年10月7日に復興予算に計上された調査捕鯨への22億8千万の不適切な補助金流用をやめるべきという共同声明を出し、また12月8日には国内14団体とともに出航した捕鯨船団に対する抗議書を提出した。
http://ika-net.jp/ja/ikan-activities/whaling/6-2011128

このときに私たちの訴えを書いてくれた唯一のメディアは共同通信(12月14日)で、配信された被災地域のいくつかでは掲載されたものの、いくつかを除き反応は鈍かった。

***********************************
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011121401000924.html
共同:調査捕鯨、復興予算で増額 水産庁が23億円

「 東日本大震災からの復興に向け11月に成立した第3次補正予算に、南極海で
の調査捕鯨にかかる事業の経費約23 億円が組み込まれていたことが14日、
分かった。調査捕鯨の予算はこれまで、年間約5億~9億円。2011年度は当
初の約7億円に今 回の約23億円を加え て約30億円と従来の最大6倍になっ
ている。

 予算要求した水産庁は、全国有数の捕鯨基地の宮城県石巻市が大きな被害を受
けたことを理由に「調査を安定的に実施し、石巻周辺の 復旧・復興につなげ
る」とするが、被災地への支援といえるのか疑問視する声が出ている。」

2011/12/14 09:29 【共同通信】

*************************************

 復興予算の財源に増税分が使われることがわかったことから、やっと鈍かったメディアも動きだし、このところ各紙で繰り返し問題を追求するようになったので、政府もやっとごまかしきれないことに気づいた模様だ。

特に今回、当事者である被災地の人たちが自分たちに取ってありがたみがないのだ、という声を出したことも大きかったろう。

以下、河北新報の社説:

「悪のり」「便乗」。そんな形容がぴったりの「復興事業」が衆院決算行政監視委員会の検証作業で明らかになりつつある。やり玉に挙がっているのは8事業、約5千億円。
 一例を挙げると、水産庁の「鯨類捕獲調査安定化推進対策」(23億円)の目的は、反捕鯨団体シー・シェパードによる妨害活動への対策強化だ。水産庁の説明が奮っている。「捕鯨基地がある石巻市の復興には、クジラの安定確保が欠かせない」←ここまで

 クジラの安定確保というのは何をさすのだろうか?鯨肉が有り余って倉庫代もバカにならない状態で、さらにクジラ肉を確保することはますます調査捕鯨を実施する鯨研の首をしめるようなものだ。
SSのせいにして、少ない頭数を持ち帰ってさえ、在庫量は増え続けている。計画通りの捕獲が続いていたら、もっと早くに問題が表面化したかもしれないが、SSとのドンパチの被害者という立場を強調して問題の本質から目をそらしてきた責任をこの際、政府、関係者にとっていただきたいものである。

2012年10月13日 (土)

復興予算見直し???

きのうの共同通信によると:

 「政府は12日、東日本大震災の復興特別会計予算の一部事業に「不適切」との指摘が出ているのを受け、検証する方針を固めた。」ということだ。

「対象事業を11月半ばまでに選定。」
 この「対象事業」がどれになるかはまだ不明だが、「2013年度の予算平成に反映させる」ということなので、すでに使ってしまったお金は戻らないのだろうね?????

 野田首相が有識者による検討をおこなうらしいが、この「有識者」ってだれ?

 ところで。
11日の委員会を流会させた責任はもちろん民主党にあるが、その前に、債務赤字で動けない日新丸船団を無理にでも南の海に船出させたかった責任の大半はこれまでの自民党、捕鯨議員連盟にあるのではないだろうか。自民党は、今回の復興予算の不適切な支払いに対して異議を申し立てているようだが、同じ自民党の捕鯨議員さんたちは自腹を切ってでも被災地にお金を還元させるつもりはあるだろうか?

 もちろん、捕鯨推進は超党派なので、民主党の捕鯨対策議員連盟も同罪だと思うが、「もうこれからはやりません」、ですむことではないと思う。

 そして今度は「もうかる」漁業で調査捕鯨を継続させることも、世間が悪いことだと指摘しない限り、そのまま通すつもりだろうか?


2012年10月11日 (木)

もういちど。「もうかる漁業」の仕組みを使って救済するなんて

 このところ、復興予算の不適切な使われ方について、次々とメディアが取り上げるようになったことは前に書いた。いつもはSS憎し!のあまりにかなりひどい記事を書いている産經新聞までがとりあげたなんて!
 ついでにいうが、復興予算の中のSS対策費というのは、共同船舶がこれまでSSの妨害を阻止するために使ってきたキャッチャーを水産庁が傭船したことを言うらしいので、結局このお金も共同船舶に入るし、鯨研がその分の費用負担を減らすということで、国の対策といってもお金の流れるところは同じということは誰も指摘してくれないようだ。
 活発な報道はうれしいが、今日の衆議院決算委員会は民主党のサボタージュで流れてしまったようで、この理不尽な施策について、何で実施される前に騒いでくれなかったのか、と少し不満もある。

 一方、まさか!と思っていた「もうかる漁業」の仕組み導入も着々と進んでいるようで、どこで資金を調達したのか日新丸はドック入りしている。
 水産庁の担当者によると、「もうかる漁業」という略称が間違っているんですよ〜ということだが、漁業構造改革総合対策事業の概要を見ても、最初に「収益性を重視した漁業の転換を2つの方法(改革型漁船等の収益性改善の実証、漁船等の収益性回復の実証)で支援します」とわざわざ断り書きがある通り、漁業者の経営合理化による増収見込みに対して助成するとしか読めない。

 先だって鯨研が出した「鯨類捕獲調査改革推進事業(略称クジラ改善プロジェクト=KKP)」の開示請求に行ったのだが、そのうちこの事務局を請け負っている水漁機構のホームページに掲載されるということで、請求する際の印紙代がもったいないから(何と、親切な!)出さなくてもいいでしょう?と連絡があり、翌日に開示請求書は送り返されてきた。いまだに申請した計画書は掲載されていないので、なんだかだまされたような気分だ。

 この事業によるうまみは、水産庁長官が認めた計画によって事業を進めた上で、赤字が出てしまった場合は、その赤字の最大9割まで支援するという仕組みだ。この中には日新丸の改修費も含まれるのだろうと思うが、赤字が出てしまうことを承知の上でこの仕組みを利用したのだろうと勘ぐりたくなるわけで実に腹立たしい。

 大体、日本にとって重要な科学調査だと本気で思っているのだったら、助成するのは文科省でしょうが。そう思いませんか?

 メディアがもっと積極的に書いてくれるとよいのだが。
 

2012年10月 5日 (金)

今度は会計検査院あてに要望書

 毎日新聞も昨日復興予算の不適切な使われ方について、一面トップで報じた。
農水大臣は、被災地である石巻市の復興に資するといっているようだが、もし本当にそうであれば具体的に
どの程度の利益となったのか、公開してほしいものだ。
 また、これまで無理な調査捕鯨の実施を継続して債務超過に陥っている鯨研に対して、その場しのぎの
補助金投入をするのではなく、どこに問題があるのか、根本を見直してほしいものだ。


                                        2012年10月5日

        「調査捕鯨に使われた震災復興予算の緊急調査と返還を求める 」           
           
                            イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク
                            国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

会計検査院長 重松 博之様 
CC:復興庁、衆議院決算行政監視委員会、水産庁

 昨年3月の地震と津波は多くの沿岸地域住民を直撃し、深い傷あとを今に残しています。国内はもちろん世界の多くの国から被災地の復興に向けた様々な支援が行われてきたものの、まだ地域の回復は十分とは言えません。こうした中、私たちは、被災地域の回復のためにあてられるはずの復興予算のうち22.8億円が、被災地から遠く離れた南極海で実施される調査捕鯨に投入される(資料①)ことを指摘し、復興予算は被災地支援にまわすよう水産庁へ意見書を提出しました(資料②)。しかし22.8億円の税金の詳細使途について水産庁から具体的な返答はいただいておりません。
 補助金を受けた日本鯨類研究所(以下、鯨研)の財務諸表は、2011年9月末時点で8.7億円の債務超過に陥ったことを示し(資料③)、報道は「負債が資産を上回る状況で、企業でいえば取引金融機関が融資を見合わせるなど危機的な状況」と指摘しました(資料④)。さらに、財務諸表では、前年度に54.7億円あった鯨肉の販売収入が17.7億円と激減し、流動資産として計上された鯨肉在庫が前年度946万円から9.6億円と急増するなど鯨肉の販売不振による在庫急増が経営を圧迫したことを顕著に示しています。つまり、石巻市のための復興予算が「復興」や「反捕鯨団体対策」という謳い文句のもと、鯨肉の販売不振による経営圧迫に苦しむ鯨研の財務状況を改善するために使用されたと私たちは考えています。これは、復興予算の使途として適当ではありません。
最近の報道(資料⑤)によって、復興予算の不適切な使われ方が調査捕鯨への流用にとどまらないことが明らかになりました。その中でも、調査捕鯨への流用は、顕著な例として広く取り上げられています(資料⑥)。こうした税金の使われ方は、国民にとって到底納得のできるものではなく、本来支援が必要な被災者へ返還すべきだと考えます。 
 さらに、今年から水産庁が合理化で収益性を上げようとする漁業に補助金を出す「もうかる漁業創設支援事業漁業」を、すでに毎年投入されている約7億円の補助金(資料⑦)に追加して調査捕鯨支援へ使用することを決定したとの報道(資料⑧)がありました。この「もうかる漁業」補助金は復興が進まない東日本の漁業者の自立のために利用されるべきで、調査捕鯨という将来性のない事業に使用されるべきものではないと考えます。
日本政府はこれまで「日本の調査捕鯨は商業捕鯨ではない」と国内外に説明してきました。「もうかる漁業」として補助金を与えることになれば、昨年の復興予算の流用とともに、主旨と矛盾した税金の投入で国内外から大きな批判を受けることになります。また、すでに水産庁の行政事業レビューシートで指摘されているようにこれらの補助金すべてが長年にわたり随意契約で投入されていることも問題(資料⑨)です。
 よって以下4点を要請します。

1:調査捕鯨に投入された平成23年度の震災復興予算22億8400万円の用途・内訳を詳細に調査すること。
2:復興予算が、当初の目的とされた被災地石巻の復興にどのように役立ったかの調査を行うこと。またその効果が、投入額に見合うものであったか、見合わなければ補助金の返還を要請すること。
3:商業捕鯨であるべきではない調査捕鯨への「もうかる漁業」補助金の適用は、筋違いの補助金流用であるため、取り消しを要請すること。
4:長年にわたり補助金を投入し続けてきたにもかかわらず、日本鯨類研究所が鯨肉需要の低迷から債務超過に陥ったことを考慮し、調査捕鯨事業そのものへの補助金投入の見直しを行うこと。
以上

添付・参考資料

「鯨類捕獲調査安定化推進対策」平成23年度補正予算 水産庁HPより

「補正予算 22.8 億円は、ムダな南極海での捕鯨ではなく地域再生と被災者の支援に」NGO共同声明 (2011年10月27日)

「平成22年度 事業報告書」 日本鯨類研究所 (2012年10月1日公表)

「鯨類研が債務超過 2010年度決算 設立以来初」朝日新聞 (2012年10月2日)

「シリーズ東日本大震災 復興予算19兆円」 NHK (2012年9月9日)

「復興予算使途調査へ」毎日新聞 (2012年10月4日)

「鯨類捕獲調査円滑化事業費補助金(継続)」水産庁HPより

「南極海調査捕鯨、今季見送り検討 母船老朽化で 水産庁」朝日新聞(2012年9月26日)

「平成24年度行政レビューシート 捕鯨対策」 水産庁HPより 
                                      

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