IWC64 in パナマ
IWC64回本会議が始まった.今回から、NGOも指定席(?)ができたようで、だだっ広い会議場の両端にアルファベット順に席がある。
「NGOにも議論に参加させることが重要」という意見がある一方、NGOへの管理がきつくなる傾向が見られる。会議参加の態度についてはもちろん、今回は配布資料に関しても意見が異なることを尊重して特定の政府や個人、団体に対して攻撃的な意見は慎むようとのお達しだ.どこが、何が攻撃的だか、
判断はだれに?
珍しいことに、昨年の暫定議長の代わりに最初に事務局長が少し長い挨拶。前事務局長はこんな形式的な挨拶しなかったという記憶がある。インターセッショナルの会議がコミッショナーのおかげでいい具合に進んでいる(いいのかな?)、いろいろと課題を抱えているが、今後は会議が隔年にもたれることになったので管理も改善されつつある。などなど。
そのあとは、パナマの閣僚を代表して外務大臣が挨拶した.生態系の保全の重要性から、国際協力による環境の保全が進んでいることを歓迎.パナマにおいても、海の生態系に重要な海生哺乳類の保全のためのコリドーを設定することなど、保全のための努力がなされている.またストランディングの対策も進んでいること.1946年の条約はいま改正の時期にあると思う.そして、ザトウクジラの美しい映像を上映し、クジラ保全の立場からのプレゼンテーションが締めくくられた。そのあとはコーヒーブレーク。
午前後半は、昨日、コミッショナー会議でやっと決まった(らしい)「新暫定」議長スイスコミッショナーのブルーノ・マイニニ氏が議事進行を受け持ち、事務局に会議参加の要件と分担金支払い(未払い)状況の説明を依頼。これが投票権の確認となる。
最初の議題は昨年の積み残しの南大西洋サンクチュアリの設定。1988年から繰り返し提案されてきたものである。捕鯨支持国は、科学的に必要ではない、とか管理計画がいい加減とか、管理目標があいまい(日本がいうか?!)とか、モラトリアムがあるのに二重の禁止はおかしいとか反対の表明。愛知目標11では、海域の10%の海洋保護区と唱われているのに対して日本が海洋保護区として認めようとしているものは、誰もきちんとした保護区としての評価なんかしていないようなところが大部分。国内MPAについて、もっと厳密な評価をするのが先だろう!といいたくなる。
そして、今回は定足数に足りる締約国の参加を確保して、投票。賛成38、反対21、棄権2と、4分の3の表は獲得できなかったので採択されなかったものの、ラテン諸国の強い結束で、少しずつ前進をみているようだ。
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