« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »

2011年12月14日 (水)

シャチの移動

 鴨川シーワールドのシャチが、出産のため名古屋港水族館に年内にもつれてこられるらしいということは以前にブログで書いたが、今日、まず最初の1頭が搬入されたようだ。
 大人のペア、ステラとビンゴの子どもで、飼育環境の安定のために一緒に来るということらしい.大人の2頭は明日あたり、到着するということ。

 今回の件では、既に飼育下にあったシャチの移動と言うことで、(しかもすし詰め状態の水族館からの移動ということでもあって)強く反対はしてこなかった。もちろん、人の都合で、人工的な環境をあちこちに移動させられるのは迷惑だろうし、ステラが生んだ子はほかにもいて、そのままとどまるのだかラ、シャチの家族としてはうれしくないだろう。移動に際してのストレスや環境の変化で体調を崩すということだってあるだろう。

 しかし、野生シャチが捕獲されることを考えるとまだ、生物多様性への影響は少ないと言えるのかもしれない。これだってある意味勝手な比較ではあるが。

 オランダでみつかったノルウェーの個体群に属すると考えられるモーガンは、11月29日に、とうとう、スペインの水族館に入れられてしまったようで、これに対しては海外の保護団体が抗議の声を上げている。

http://www.freemorgan.org/

http://blog.seattlepi.com/candacewhiting/2011/11/29/orca-whale-morgans-fate-follows-the-golden-rule-those-who-have-the-gold-make-the-rules/

最近は、子どもたちに何を伝えるかということがとりわけ重要に感じられるのだが、シャチの社会を知ることと、自然界ではあり得ないような飼育環境に生きる「死んだような/ぬいぐるみのような」シャチを見ることを比べれば、どちらの方が教育的かはあきらかではないだろうか。

 いずれにしても、野生の生き物、とりわけ大型の群れ社会を作って生きている動物を狭い飼育施設に収容することは、当の動物だけでなく、人にとっても問題なのだという感覚を将来の世代の人たちが当たり前に感じるような社会になってほしいものだ。

2011年12月 6日 (火)

調査捕鯨船団出発らしい

 今日あす?と思われていた日新丸船団が南極に向けて出発したもよう。
とうとう海保も引き込んで、何やってるんだか。

 共同声明に賛同署名してくれた人も、今回はちょっと、という人もいちように、「何で、復興予算なの?」と驚いていた。被災地の人が乗り組むから、とか、加工場を動かす肉を、とか言うが、あんまり説得力はない。自民党が残した悪弊を補強してしまったというのは、原発と同じ構図か、とも思う。今回の補正予算により、調査捕鯨は国民の税金でまかなうことになってしまった。肉はそれでは国営鯨肉販売ということになるのか?そこらへんも少しも判然としない。
 大体、調査を継続するという理由は「商業捕鯨の復活」だけど、これまでも言ってきたように、調査捕鯨が沿岸捕鯨者を圧迫して鯨肉の引き下げを行ってきたのだし、政府の補助なしにできないような(しかも妨害というおまけも付けて)、どこか民間ができると思う人がいるだろうか?
今回またびっくりしたのは、読売のウェブ記事の写真。なんとなんと、これまで共同船舶所有の目視船(だと思う)に「GOVERNMENT OF JAPAN」の文字が!
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20111206-OYS1T00744.htm

いずれにしても「この事業は国営だ」という認識をみなさんもっていただきたい。果たしてそれでいいのでしょうか?

« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »