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2010年7月27日 (火)

イルカの捕獲、その2

 私たちは、たまたま1996年に、イルカの違反捕獲を見つけてしまった。驚愕のことであった。

 もうその捕獲地ではイルカ捕獲を実施していないが、当時は、一部の幹部以外、捕獲に携わった漁業者のほとんどが捕獲枠の存在を知らないまま、追い込まれたイルカ(オキゴンドウとバンドウイルカ)を水族館に販売し、また肉用にと殺して(おおむねは県外業者に)販売した。

 実は私たち自身が捕獲枠の存在を知ったのもそのときである。早速、枠外のオキゴンドウと、捕獲数を上回るバンドウイルカの解放を訴えた。と殺されたオキゴンドウは残念だったが、水族館に販売された6頭は、その後数日で水族館から海に帰された。これが多分、日本で最初の解放劇だったと思われる。

 現在はイルカウォッチングが営まれ、捕獲は2006年以降は行われていないし、今後も実施されないと思われる。

 その過程(初日の水族館のための捕獲、二日めのと殺シーン)は、二人のウォッチャーによって撮影され、IKANの管理の下にある。

 TheCoveが人気のようだが、実際はイルカのと殺の撮影に「始めて成功した」というのはこれでわかるように事実ではない。また、確かに、それほど広く知られたわけではないが、当時は繰り返しテレビでも放映されたし、この後に違反していた数が’さばよまれている’ことが発覚したさいも、かなり報道が行われている。

 その後、1999年にも同様に国内でイルカ猟が撮影され、テレビなどでの報道が行われた。また、このときのビデオがIWCで問題となり、その後、と殺シーンを一般から隠すようにというよう指導が行われたと記憶している。

 「外圧が問題解決にいちばん」と考えている人もいるにはいる。しかし私たちはそうは思っていない。国内で問題を提起し、行動を起こす。それを海外から側面的に支援するというのが解決の近道だと私たちは考え、実際に活動してきた。また、2003年に海外活動家が来日する際にもまず日本国内の活動を尊重してほしいと提言している。しかし、そうした脚光のあたらないやり方はふつうあまり歓迎されない。
 ということで、IKANの進言はまったく顧みられることがなかった。

 映画の結果、問題が解決できるならそれはそれで結構なことだ。
しかし、映画が大きく取り上げられたのは、内容ではなく、表現の自由の侵害問題であり、ドキュメンタリー映画のあり方議論でだ。今のところ、イルカ猟をどのように考え、今後どうすればいいのかという国内議論の方向に動いているようには見えない。

 映画そのものも、動物の福祉にささげられた活動家個人の英雄像が描きたいのか、日本が海洋生物の保護に後ろ向きなことを糾弾したいのか、海洋汚染を公にしたいのか、いろいろなことが雑多に並べられているだけで、論旨は必ずしも明らかではない。

映画(の浅さ)によって、よりナショナリスティックな方向が強まることが残念である。
 
 

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