野生動物の飼育の件、続き
名古屋港管理組合の話し合いの情報が入った。太地からの購入については12月の太地議会を経て、3月に最終確認とのこと。また、5億円支出することの是非については(これまでにももっと高額な取引があったというが、どこで、いくらだったのだろう?)、さらに検討するというような発言が市長からあったということだ。
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名古屋港管理組合の話し合いの情報が入った。太地からの購入については12月の太地議会を経て、3月に最終確認とのこと。また、5億円支出することの是非については(これまでにももっと高額な取引があったというが、どこで、いくらだったのだろう?)、さらに検討するというような発言が市長からあったということだ。
今日の10時半に、日新丸船団が出航したという知らせをGPから受け取った。
いつもなら、11月初旬出航のところ、予想したことだが、オバマ大統領訪日以降にずらしたわけだ。
私たちは、民主党政権に変わっても、このままでは基本的なスタンスは変わらないだろうとはこれまでの経緯で考えてはいたが、基本政策から矛盾するところを指摘すべきということから、声明書を用意し、短い期間ではあったが賛同を募った。「200911ngo1119.doc」をダウンロード
声明書をHPに掲載する予定なので、皆さんどしどし賛同してください。
昨日開かれた名古屋港の管理組合の議会で、和歌山県太地の太地くじらの博物館で飼育されているメスのシャチ「ナミ]を5億円で購入する提案が可決されたそうだ。
これまで1億円+という値段で取引されていたシャチの価格がまたはねあがった。
シャチはいうまでもなく希少な生き物で、野生捕獲が難しい現状から行って、どこかで飼育されている個体を購入するのがどうしてもほしいところの選択肢であろう。
しかしこの取引は(確か地元太地議会での議論はまだではないか、と思うが)いくつか、シャチ好きでなくても気になるところがある話である。
名古屋港水族館は、これまでもシャチに関しては懲りずに[大盤振る舞い」をしてきた。2001年には、ロシア海域でのシャチの捕獲をロシアの業者に依頼し、新たな捕獲地を「開発」、捕獲は失敗したというのに、7000万円ほどを支払って、地元のオンブズマンに訴えられている。
2003年には、太地から「繁殖目的」として1997年に学術目的で捕獲された個体「クー」を年間3千万円+共同研究費(数千万)で借り受け、5年間飼育したが、2008年、クーは「繁殖」も果たさないまま死亡した。
これらのお金は、収支にとらわれず名古屋港管理組合が予算を立てているものである。名古屋港管理組合は、愛知県、名古屋市及び弥富町がその利用・管理に関して権利を有しており、その議会の議長を愛知県と名古屋市が交代で務める。名古屋港の利用や所有の土地利用などでその収益を得ており、考えようによっては市民のお金であるといえるものであるが、その潤沢な資金を持って、他では考えられないような途方もない金額を支出するわけだ。
今回の「当番」は河村市長であったが、すんなりとみんなが喜ぶからと計画提案を受け入れたという。
しかし、太地の個体は1986年に捕獲された2頭のうちの1頭で、もう片方は2005年に死亡している。シャチの平均寿命は比較的長いメスで60年前後だが、飼育下では20年を越すものはまれである。このメス個体は、もし捕獲時に1~2歳だったとしてもすでに20歳を越えてている計算になる。
環境変化も気になる。というのも、これまで20数年飼育されていたのは、海囲いのなかで、人工的な水槽の経験はない。水中ですごす時間の長い鯨類は、気圧に長い間さらされることで内臓器官がいためられることも良く知られ、移送状態も気がかりである。
愛知県、名古屋市は来年(2010年)に生物多様性条約会議(COP10/MOP5)を控えている。もし、万が一の
ことがあれば、せっかく企画している会議にとってのダメージは少なくない。
会議を目前にしてのこうしたいわば「のんき」な対応は、平均的日本人の、動物に関する考え方をあらわしているのかもしれない。珍しいものを捕ってきて展示するというあり方への強烈な批判は1960年代終わりごろから起こり、人と暮らしてそれほど痛痒を感じない家畜動物と、もともとが自然の生態系の一部として生きる野生動物との違いを行動学上や福祉の面から明らかにしてきた。
しかし、こうした感覚は野生動物というものに接したり脅威を感じたりする体験をあまり持つことのない特に都会の生活者にあまりない。「かわいい」「さわりたい」というペット感覚で接し、相手がどのようなストレスを感じているかについては思いが及ばない。
環境省の子ども向け生物多様性のパンフレットにさえ、生き物を知る機会として簡単に動物園や水族館が上げられ、そのもつプラス面、マイナス面の斟酌はなされていないくらいなのだ。
生き物に対する一種の鈍さはいつ克服されるのか?
以下は、以前にも書いた京都市水族館計画への疑問を感じた地元の人たちのイベントのお知らせである。
お近くの方は是非どうぞ。
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◆◇◆ 第6回「梅小路公園の未来を考える会」ご案内 ◇◆◇
~みんなでアイディアを出し合い、より魅力的な梅小路公園へ~
於 梅小路公園
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京都市下京区の梅小路公園の一角に、オリックス不動産株式会社
が国内最大の内陸型水族館を、また西日本旅客鉄道株式会社が鉄道
博物館の建設を計画しています。
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「私は梅小路公園に水族館が建設されるとの計画が発表されて以来、
『不自然やなあ』というモヤモヤした気持ちを懐き続け、6月以降
5回に亘り、善気山の森に抱かれた法然院にて『梅小路公園の未来を
考える会』を開かせていただきました。今回は地元の方々もご参加
いただきやすいように現地で集いを開かせていただきます。京都市
議会議員の方々のご意見も割れているとのこと、是非、議会内で、
そして市民同士で、各々の正当性だけを主張する『議論』ではなく、
互いの考えに対する理解を深める有意義な『対話』の場が増えれば
と願っております。今回も、水族館以外にも建設予定地の有効な利
用方法はないのかとの勉強会も兼ねて梅小路公園の未来を考えます。
どうぞご参集下さい。合掌
法然院 貫主 梶田真章」
○日時・会場
2009年12月6日(日)午後1時30分~4時
梅小路公園内 緑の館1階 イベント室
(京都市下京区七条大宮西入る TEL075-352-2500)
http://www.kyoto-ga.jp/umekouji/index.html
交通アクセス
http://www.kyoto-ga.jp/umekouji/access.html
○内容(予定)
*学習会
講演「都市の緑ー子どもたちの五感をとぎすます空間」
講師 小泉昭男氏 (日本ビオトープ管理士会理事)
小泉さんはビオトープ管理士として、保育園の園庭づくりを実
践されてきました。園庭は、子どもたちが生きものたちとの出会
いを通して五感を研ぎ澄ますことのできる空間です。小さい頃に
自然の中の生きものと触れ合うことが大人になったときにいかに
大事かお話ししていただきます。
*意見交換
*水族館建設予定地見学 建物の大きさを体感してみましょう。
○定員 70名(先着順)
○参加費 無料 ※会場でカンパを募りますので、ご協力ください。
○主催 京都水族館(仮称)と梅小路公園の未来を考える会
(法然院、日本環境保護国際交流会(J.E.E.)、アートステージ567、
よしやまち町家研究室、いきもの多様性研究所(順不同))
○申込方法
当日、会場にお越しください。
○お問合せ先
いきもの多様性研究所
〒604-8862 京都市中京区壬生森町13-34
URL http://www.jca.apc.org/~qzu03325/ikimono.html
E-Mail inst.biodiversity@gmail.com
FAX(D-FAX)020-4666-3091(IP・光電話の方は075-203-6449)
●チラシPDFデータ
http://www.jca.apc.org/~qzu03325/091206umekouji-forum-flier.pdf
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