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2009年7月 7日 (火)

京都水族館計画について思ったこと

 7月5日、京都の「京都水族館を考えるつどい実行委員会」から、生物多様性とイルカ飼育について話してほしいという依頼があり、京都にでかけた。
 京都水族館計画というのは、京都駅から徒歩15分くらいにある「梅小路公園」に隣接した京都市の所有する倉庫跡地をオリックス不動産が借り上げ、内陸で最大規模の水族館を建設すると言うものである。
 昨年7月に「つながるいのち」と銘打ったその計画が公開され、検討委員会も設置されてその計画が妥当だという答申も出た。
 ところが、年末に市が行ったアンケートの結果、市民の7割が反対を表明した。
 「水文化」を持つ京都で、水の流れを再現してつながり感を生み出すとしながら、その中心に据えられているのは新江ノ島水族館をモデルとしたもので、相変わらずのイルカなどによるショーである。

 イルカのショーの是非は、「生物多様性」とは直接的に関係のない「動物の福祉」であり、その意味ではやりにくい話ではあったが、生物多様性保全に資するような水族館のあり方と日本周辺のイルカの生息状況を示すこと、それに、イルカが本来どのような生態を持つ動物なのか、を示すことで、依頼にこたえることとした。

 実際は、冒頭に、他団体によるイルカ捕獲のDVD上映があり、生物多様性がなにか、ということも福祉の問題もごちゃごちゃの展開になってしまったが、それでも地元の新聞報道では私が紹介したシーライフセンターやモンタレー水族館のことも触れてあったようなので、話もまったくの無駄ではなかったと少しほっとした。

 帰り道に、どうせだからとその倉庫跡地を見によって見て驚いた。細長い空き地が公園の脇にのび、向いには見下ろすような形で狭い道路とその向こうに住宅が続く。たとえてみれば、小高いところに薄い細長い長方形の積み木を横に立てたような形なのだ。
 そこに住む人たちにとって、もし水族館が出来たなら、建物が分厚い壁となってえんえんと連なり、日の光や風をさえぎることになるだろう。

 水族館の是非より前に、こんなところに施設を建てる企業、そして半額で土地を貸す行政の神経を疑いたいと
つくづく思ったことだった。

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