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2008年1月17日 (木)

またまたわからない2

派手な行動に隠れてしまったが、ちと気になるブログがあった。何回か紹介した太地の美熊野政経塾ブログなのだが、太地との「共同研究費」ということで年間150万円×2年間の費用がどのように使われたのか、という報告だ。

「共同研究」という以上、研究対象があって、ゴールがあり、共同で行うことの必然性もあるだろう、と思うのがしろうとだ。しかし、ブログを見た限りは、どうもこの共同研究には特定の研究対象はなく、またゴールなどもないようだ。もしかしたら、研究計画書のようなものがあるのかもしれないが(あってしかるべきだが)、項目を見ると、研究対象らしいものは「ザトウクジラの飼育の可能性}(そんなことが出来るの???)、スナメリの調査、大型クジラの骨格標本作り、さらには中国の漁業視察、といった具合である。門下の卒業生の卒論のためというものもあって、特定のものではないようである。
「共同」の相手の太地町のほうは中国視察以外はあまり共同で研究してもいないように見える。また、本来は所属している大学の備品となるような品目もある。大学の研究費が少ないところを補うために先生たちはこうした方法を使うのだろうか?本来はきちんとした研究費がしかるべきところから捻出されるべきだろうとは思うが、たぶん、そうした苦労を支えるほど、太地は太っ腹なのだろう。あるいは、お金がよほど余っているか、はたまたそのことでそれ以上のメリットがあるのか、とかんぐってしまうのはいた仕方ないのではないか。

もうひとつ、太地のかかわる「共同研究」がある。名古屋港水族館とのシャチに関するものである。以前にも書いたように、名古屋港水族館は、2003年に太地くじらの博物館から1997年に太地で捕獲され、同館で飼育されていたメスのシャチをブリーディングローンで借り受けた。その費用は1億2千万円という話だが、そのほかに太地との共同研究費が少なからず支払われているということである。

昨年11月のシンポジウムでの研究発表では、個別の発表はあったものの、共同研究の内容というものはなかった。こちらは太地がお金を貰っているが、共同で何をしているかが不明ということではおなじである。
「共同研究」というのは一体なに?

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