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2007年12月10日 (月)

海は誰のもの?

「母なる海」などと形容され、海から私たちが受け取っている恩恵は計り知れない。海そのものが癒しだという人も少なくないが、安定した気候をはじめ、食料など資源を供給している海についてあんまりにも人間は勝手な態度を取り続けてきた。ほしいものを奪い、いらないものを捨てるために海があるわけではない。そんな状態がいつまでも続くわけがない。

海の生態系の保全は、私たちの生存に強くかかわっている。だから海とそこに住む生き物に対して私たちは大きな責任があると思う。たとえば、この7日に起きた韓国沿岸のタンカー事故。どれだけの生物が命を奪われることか。

この7月に「海洋基本法」が制定され、今、その基本計画が策定されている。日本は世界で6番目という国土と比べて広い排他的経済水域を持つことになった。
日本が経済活動をする権利があるというだけでなく、海域の保護・管理に責任を有するということだ。

これまで、省庁の縦割りでなかなか統合的な管理に踏み出せなかった日本にとって、内閣府のもと、各省庁が合同で政策本部を形成するこの法律は、今後の海洋の管理には重要な法律ということもできる。

しかし、一方で国交省が主体となり、議員立法であっという間に制定された背景には、昨今かまびすしくなっている領土問題と海洋の鉱物資源開発が貢献していることは間違いない。
残念ながら、この人たちは、海が私たちすべてにとって、さまざまな意味で重要だというは思わなかったらしく、基本法策定に市民参加はかなわなかった。
基本計画においても、形ばかりのヒアリングで、本論とは関係のない「つまみ」程度に生物多様性の保全が認識されているにすぎない。もし、いま、深刻な事故が起きても、海の中に関しては十分な生物調査もされていない。
第3次生物多様性国家戦略の閣議決定もなんのその、ある大学の先生などは「日本の持っている権益を生かし、未来に「資源」と「産業」を」とのたまうのに驚くが、残念なことに今の議論の方向はこうした意見に集約されるわけだ。

開発について、あるいは権益について話題にするなといっているのではない。しかし、そのおおもとが損なわれたら元も子もないのではないか。まず、多様性保全を考え、それから与える影響を忖度しながら開発を検討しても遅くないと思うが。

目先の利益ではなく、将来にわたってみんなが海の恩恵を享受できるよう、拙速な開発や隣国との縄張り争いではなく、ともに美しい海を守っていこう、協力して生物多様性を保全していこうという姿勢をせめてこの基本法でほんの少しだけでもいいから見せてもらいたいと思うのは私だけではないはずだ。

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