癒し???
このところ、イルカを使ったセラピーってどうなの?というような質問が立て続けにきている。以前にも書いたと思うが、イルカの側に立ってみれば、改めて答えるまでもないことだ。この生きにくい世の中で、癒されたいという気持ちはよくわかるし、また、お子さんの状態を改善したいという親心が理解できないわけではない。しかし、それに走る前にちょっとだけ立ち止まって考えてほしい。ほんとうにイルカを使うこと以外に道はないのか?親や仲間を殺され、自分自身も死ぬ思いをした末に、いつか解放されるという希望もなく、一生を狭い不自由な施設に閉じ込められているイルカを利用して心が痛まないのか、と。
昨日(18日)の朝日に面白い記事がでていた。ハワイで、野生イルカと泳ぐウォッチングツアーでイルカへの接近を規制する動きがでているという記事だ。ハワイ諸島近海に生息する小型のハシナガイルカはサメなど外敵の心配のない浅瀬で子育てをしているが、そこにツアー客が押しかけて、安眠が妨害されたり、子育てに支障が出ているというのだ。現在ガイドラインが作られているがそれを守らない業者もいて、生息数が半減したという指摘まで出てきたため、アメリカ海洋大気局が規制を検討しているという。
群れごとひっとらえて、親や兄弟を殺し、その挙句に「いやされたーい」という人の面倒まで見なければならない日本のイルカたちとは程度の差があると思うが、ウォッチングもやり方次第では人間の勝手という点で変わらなくなる。やはり自然のものは自然に、という態度を貫きたいものですね。
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